ページ内を移動するためのリンクです。

アスリートからの伝言

パラアルペンスキーとは

聞き手 パラアルペンスキーについて少し教えてください。

村岡 基本的には、健常者のアルペンスキーのルールと同じです。
種目は全部で5つで、大きく2つの系統に分けられます。まず、滑降とスーパー大回転の2種目は高速系と言われる種目で、大回転と回転が、技術系と言われる種目です。それに、スーパー複合という、スーパー大回転と大回転を1本ずつ滑った合計タイムを競う種目があります。選手によってはスピード系が得意だったり、技術系が得意だったりと分かれるので、スーパー複合はどちらの種目にも強い選手が勝ち上がって行きやすいです。 旗の間隔は、滑降、スーパー大回転、大回転、回転の順で狭くなります。滑降は一番スピードが出る種目で、場合によっては時速120キロくらいは出ます。その次にスーパー大回転で100キロくらいです。大回転は50から60キロくらいで、そんなにスピードは出ないんですけど、技術が必要です。最も技術を必要とするのが回転ですね。回転は、ものすごくリズムが早くなるので、ちょっと板をスライドさせてみたり、ずらしてみたりという細かなテクニックが必要になってきます。

聞き手 村岡さんの得意・苦手な種目というのは?

村岡 得意というか好きなのは大回転で、苦手なのは回転です。
大回転は、スキーをする上で基礎だと感じています。大回転の弧を大きくしていけばスーパー大回転になるし、またさらに、弧を広くすれば滑降になるし、その弧を小さく小さくしていくと回転になります。私にとって大回転は、自分の調子を見やすかったり、調整しやすい種目なんです。それと、スピードもちょうど良いです。あまりスピードが出ると怖いので(笑)

トレーニングが嫌い!?

聞き手 トレーニングは、1年を通してどのようにしているんですか?

村岡 8月頃から遠征に出て、そこからシーズンスタートです。翌年3月一杯くらいまでは、基本的に海外を行ったり来たりしています。4月から7月までがオフシーズンですが、日本では5月くらいまで春スキーができるので、全く雪の上に乗らないというのは、5月の中旬くらいから7月くらいまでですね。
1年を通して行なっているのは筋力トレーニングです。体幹トレーニングで腹筋したりとか、ベンチプレスを上げたり、懸垂したり、あとは有酸素運動もやっています。
もともとの病気というか障害の影響で、ちょっと背骨が変形してしまっているんです。筋肉のつき方にも左右差があってバランスの違いがあるんです。スキーは、右にも左にもターンをするので、左右なるべく均等の方が良いんですけど、私の場合は左右のズレが大きいのでその点では苦労しています。

高校生の時は、トレーニングはドクターストップをかけられていました。成長期にトレーニングをしてしまうとバランスの差が崩れてしまう場合が多いからという理由です。大学進学を機に、もういいだろうと思ってトレーニングを始めたんです。そこから、体の使い方などが変わりましたね。体幹トレーニングもしますけど、回転という種目では素早い動きが求められるので、そういう敏しょう性や俊敏性も磨きました。
筋力はつけるだけではなく、スキーで使える筋力にしなければいけないんです。例えば、トレーニングで、腹筋10回が20回できるようになったという使い方と、スキーをするときの使い方って同じとは限りません。もちろん基礎的な筋力トレーニングをするのも大切ですけど、プラスそれを使える筋肉にして行くことを意識しています。
他にも、怪我を予防するためにはすごく気をつけないといけない大事な細かい筋肉があるんですけど、そういう箇所は、不意に見つけた小物を使って鍛えたりしています。そうやって「それいいね!」「こうやったらいいね!」「それはダメだね!」って、トレーナーさんと色んなアイディアを出し合ってトレーニングしています。
私、実はトレーニング嫌いなんですよ。

聞き手 トレーニング嫌いなんですか!?

村岡 こうやって話していると、トレーニングが好きって感じじゃないですか?でも、本当に嫌いなんですよ(笑)
トレーニング前は「行きたくないな〜。」って気持ちで車に乗って行くんです。トレーニングをやり始める前までは憂うつで仕方ないんです。でも、トレーニングを始めるとだんだん楽しくなってきて、たくさん汗をかいて、体を動かして、最終的にはストレス発散になっています。この間、そのことに気づいてトレーナーさんに話したら、トレーナーさんからめっちゃ喜ばれました。